・水問題
隣の庭などから自分の土地に水が流れてきたときはどうなるのでしょう。
民法の相隣関係では、隣地から自分の土地へ水が自然に流れてくるのは我慢しなければならないよう定められています。
しかし、あくまで自然に流れてくる場合のことで、わざと流れるようにしたり、土地に土盛りをしたりなどして流してはいけません。
しかし、生活用の排水を公道や公共下水道に接続するため、どうしても低いほうの隣地に通さなければならないようなときは、その隣地に排水用の工作物を作ることができます。
また、隣地の人は、自分のところの排水をするため、その工作物を利用できます。
・建物の境界線
建物は隣地境界線から５０ｃｍ以上離すようになっています。
これは、建物の一番外側部分で、出窓などの固定的突起物の境界に一番よった部分と境界線との距離になります。
ただ、これは地域によっても異なる習慣がありますから、そのときは習慣が優先します。
なお、建物が５０ｃｍ以上離れていても、雨が直接隣地に落ちたり、自分の敷地に落ちて隣地に飛び散るようなことはだめです。
このようなときは、雨どいなどをつけて、自分の敷地内で処理するようにします。
・その他の相隣関係
他にも、工事するためにどうしても必要なら隣地を使わしてもらう権利「隣地使用権」や、袋地になったものなら、他人の分割地などを通行する権利「囲繞地通行権」など、さまざまな相隣関係が定められています。
要するに、自分の所有地だからといっても、隣近所の迷惑を考えるのは当然ですし、また、隣近所の間で必要最小限の利用はさせなければならないことがあるということです。
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