●雑損控除とは
これは、震災や災害、盗難などにより生じた損失のみが控除の対象になります。
被害者にも責任の一端にがあるようなときは、適用されません。
対象となる者は、本人の損失と生計を一にする親族で一定の人の損失も対象になります。
・計算方法
雑損控除を受けようとするときの控除額は下記のうちいずれか多いほうです。
①損失額+災害関連支出額ー補填される金額
②その年の所得金額の合計額
●災害減免法とは
年収が1000万以下の人は、雑損控除に代えて災害減免法による減免の適用を受けられます。
これは、税金を減らすか、免除してくれる、という適用です。
ただし、保険金などで補填されたあとの残りの損失額が、その住宅などの時価の2分の1でなければなりません。
・どちらで確定申告する?雑損控除と災害減免法
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●雑損控除と災害減免法の比較
区別 |
雑損控除 |
災害減免法 |
原因 |
災害、盗難、横領 |
災害 |
対象 |
本人又は生計を一にする親族で
一定の人の所有する住宅又は
家財などと、災害関連支出 |
本人の所有する住宅、家財 |
申告 |
還付申告は5年前まで |
原則、確定申告書の提出期限内 |
繰越控除 |
3年間繰り越して控除できる |
その年分 |
備考 |
所得税、住民税共通 |
所得税のみ |
・どちらを選択するべきか
所得金額 |
どちらを選択するかの目安 |
500万以下 |
損害額がその年の所得金額より少ない場合は災害減免法。
損害がその年の所得を上回る場合は、雑損控除。 |
500万超、1000万以下 |
損害額がその年の所得金額の半分位より多いときは、雑損控除のほうが有利だが、双方のやり方で計算して比較したほうがよい。 |
1000万超 |
災害減免法は適用できない。 |
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